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第5話 | (てんぐまつ) 天狗松(磐田市) |
二之宮の今之浦川の堤に、天狗様が住みついていると言われる『天狗松』と呼ばれる立派な松の木がありました。 天狗様は、幾重にも重なった枝の上から、村を見守り、特に子供たちにはとても優しかったそうな。川に落ちた子供を助けたり、泣いている子供の子守をしたり。しかし、一方で、子供をいじめる大人には容赦がありませんでした。 ある日、米屋の主人が千鳥足で松の木へ近づくと、急に突風が吹き、米屋は一歩も歩けなくなってしまいました。ふと松の上を見ると、天狗様がうちわを男に向かってあおぎながら、「子供ばかりこき使い、自分は酒ばかりくらったばちだ、風でもくらえ、子供いじめのなまけ者め」と、高笑い。 村人は、天狗様のいたずらにも困ったものだと、松には近づかなくなりましたが、子供たちは、天狗様が大好き。よく松の木に登って遊びましたが、ケガをすることは決してなかったということです。 (「磐田昔物語」より) |
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