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第9話 | (しょうごろうとたぬき) 庄五郎とたぬき(森町) |
森町三倉の山奥に、炭を焼いて暮らしている庄五郎という男がおりました。ある夜のこと庄五郎がうとうとしていると、「庄五郎、庄五郎」と呼ぶ声が。はてなと思い小屋の外へ出てみましたが、誰もいません。ふとんに戻ると今度はトントンと入口を叩く音。でも外にはやはり誰もいません。 そんなことが何日も続いた朝、庄五郎が小屋のまわりを調べてみると、たぬきの足跡がみつかりました。 「村で噂のたぬきの仕業か。こう眠れんではかなわん。今度きたらただじゃおかんぞ。」 その夜、庄五郎が、鉄砲を持って見張っているのも知らないで、たぬきは小屋に近づくと、しっぽで入り口をトントン。庄五郎は、そっと後ろから忍びより、たぬきの頭を銃の台尻でゴツン。「ギャッ」という悲鳴を残して、たぬきは一目散に逃げていきました。 それ以来、村人を困らせていた、たぬきのいたずらは、ぴったりやんだということです。 (森町教育委員会発行「森町ふるさとの民話」より) |
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