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第11話 | (みつもじのだいじゃ) 三つ捩の大蛇(福田町) |
旧原野谷川と前川が合流する福田町と浅羽町の境あたりを昔は三つ捩といいました。そこは雑木や竹薮におおわれ大変さみしいところで、三つ捩には大蛇がいると信じられておりました。 ある夜のこと、大島に住む男がここでしらす鰻をとっていると、その大蛇が現れ、びっくり仰天した男は命からがら家に逃げ帰りました。男は、その恐ろしさに熱に浮かされ一週間も寝込んでしまったということです。困った村人は、隣村の有名な蛇取り名人に退治を頼むことにしました。名人は、「俺にとれない蛇はない、任せておけ。」と引き受けました。いつものように大きな袋と棒を持って、三つ捩に出かけていくと、見たこともない大蛇が、とぐろをまいてにらんでいるではありませんか。 蛇を怒らせて鎌首をもちあげたところを一撃し、袋に生け捕るという名人技も、すきのない大蛇には通用しません、思い切って一撃をくれてやると、蛇はひるむどころか名人に向かってきました。名人も逃げるのが精一杯でした。有名な蛇取り名人も三つ捩の大蛇には、手も足も出なかったようです。 (「年中行事と昔ばなし」より) |
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