中遠広域事務組合
トップ お知らせ更新情報 中遠広域事務組合 粗大ごみ処理施設 一般廃棄物最終処分場 中遠めぐり 中遠昔ばなし ごみ探検隊 環境への取り組み リンク
トップ中遠昔ばなし > 小國神社の狒々退治(森町) ←前へ戻る

中遠昔ばなし

第25話   (おぐにじんじゃのひひたいじ)
小國神社の狒々退治(森町)

小國神社の狒々退治(森町)

 横須賀の浜に流れ着いた新右衛門は、貫名(袋井市)の妙日寺にしばしいて、一宮の宮代新津に移り住んだ。当時、この辺りは何もない所で、草屋を建て、近所の神麻家の娘をめとって住んだそうな。汗して働いた甲斐あって、身上もでき、子供にも恵まれたが、宮代は一宮小國大明神のお膝元で、毎年お宮へ人身御供の19の娘を出さにゃならなんだ。今年は、新右衛門の娘がこれに当たり、親子揃って泣き暮らしていた。
 お宮には、19の娘を喰う狒々がでるそうな。毎年、25の青年が櫃の中に入った娘を夜中に担いでいって納めてくることになっている。こういう訳で、当った親御は辛くていかなんだそうな。
 丁度そこへ東の方から侍がやって来て、「そうか、俺が代わりに狒々を退治してやる。」といって櫃の中に入ったそうな。
 この時、宮代では25の青年が8人揃わんので、円田の衆も頼み担いでいったそうな。夜中になると案の定狒々がでて、侍はこれを切り殺した。「もう大丈夫だ。」といったそうな。その侍は、東の方を向いてどこかにいっちまったそうな。その娘は「1度亡くした命だで。」といって嫁入りをせなんで64歳まで生きたそうな。これは、宮代大場ふか老婆の話である。

(森町史編さん委員会発行「森町の民俗(飯田・園田・一宮)」より)

←前へ戻る

COPYRIGHT (C) CHUEN AREA JOINT ADMINISTRATION BLOC OFFICE ASSOCIATION ALL RIGHTS RESERVED. ↑このページの先頭へ