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第27話 | (いぼいし) いぼ石(豊岡村) |
豊岡村(旧敷地村)万瀬の三森神社の前の畑に丸くて大きな石があります。むかし、この村に貧しい若者が、父親と二人で住んでいました。 この若者の手には、毎日の山仕事で、たくさんのいぼができていました。若者は、野草のつゆをつけたりしましたが治らず、ほとほと困っていました。そんなある夜… 「われは、三森神社の使いである。その方は正直者でよく働く。父親を大切にし村人にも親切で感心なものである。汝の右手のいぼを治してやる。お宮の前の丸くて大きな石を割り箸で撫でよ。願い事をかなえてとらせる。ゆめゆめうたがうことなかれ…」と夢枕にたった。 若者は、この話を半信半疑で父親に話すと「それは、きっと神様のお告げである。とてもありがたいことだ。!」と大変よろこびました。早速、その石を撫でた若者の手は、10日もするとすっかりよくなりました。 この話は、あっという間に村中に広まり、たくさんの村人たちがこのお宮にお参りをしました。 それから、村人たちは、この石を「いぼ石」とよんで今でも大切におまつりしています。 (「豊岡物語」より) |
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