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中遠昔ばなし

第33話   (あさまきじぞうさん)
麻まき地蔵さん(森町)

麻まき地蔵さん(森町)

 森の北「橘」という所に、大洞院という石松のお墓でよく知られているお寺があります。このお寺は、今から600年くらい前に、如仲禅師という、えらいお坊さんが建てたと伝えられています。
 昔、禅師はお寺を建てる場所を探して旅をしていました。橘の辺りへ来たとき、山中で道に迷ってしまい、泊まる家はなく、夕暮れ近くになり、おなかもすいてきたので、どうしたものか困りはてて歩いていると、小さな畑の所に出ました。そこには老人が畑仕事をしていました。禅師が声をかけると、老人は仕事を切りあげて家の中へ案内し、親切にもてなしてくれました。「今日は、麻まきの日です。この辺りではこの日には、あずきごはんを炊くことになっているので、今炊いてさしあげます。」と言って、ごちそうしてくれました。翌朝、お礼を言って教えられた道を少し歩いてからふり返ってみると不思議なことに、家も老人の姿も消えてしまっていました。そこには、草むらの中にお地蔵様が立っているだけでした。それから間もなく、禅師はこの地に大洞院を建て、同時に、このときのお地蔵様も手厚くおまつりしました。このお地蔵様は、今でも「麻まき地蔵」といって大洞院の近くにまつられています。

(森町教育委員会発行「森町・ふるさとの民話」より)

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